【応用】因数分解(中学3年)

次の式を因数分解しなさい。

(1)$ x^2-x-12-xy+4y $
(2)$ (x+1)(x-y)+(y-1)(y-x) $
(3)$ (2x-y)(2x-y-6)-16 $
(4)$ x^2-4xy+4y^2-3x+6y+2 $

(1)$ x^2-x-12-xy+4y $

【鉄則】因数分解の問題では、まず共通因数で括れないかを考えよ!!

すべてに共通する因数は見つからない。
では、一部分を因数分解したらどうだろう?

$ x^2-x-12-xy+4y = (x-4)(x+3)-y(x-4) $
これは何をやったかというと、前3項を因数分解し、後2項は、 で括ってやった。
するとどうだろうか? なんと共通部分が浮き上がるのである!

$ x-4 $ を $A$ と置く。すると以下のように因数分解できる。
$ (x-4)(x+3)-y(x-4) = A(x+3)-yA = A(x+3-y) $

$A$ に、x-4を戻す。(代入するときは括弧をつけよ!)
$ A(x+3)-yA = A(x+3-y) = A(x+3-y) = (x-4)(x-y+3) $・・・(答)


(2)$ (x+1)(x-y)+(y-1)(y-x) $

パッと見たところ、共通部分が見つからないが、ひと工夫すれば共通部分になる個所がある。 展開して整理して、再度、因数分解という手法は労力が大きい。

2つ目の項の後ろの括弧をマイナスで括りだす。
$ (y-x) = -(x-y) $ となり、1つ目の項にある $(x-y)$ と共通部分になる。

$ (x+1)(x-y)+(y-1)(y-x) \\ = (x+1)(x-y)+(y-1)\{-(x-y)\} \\ = (x+1)(x-y)-(y-1)(x-y) $

この共通部分 $(x-y)$ を $A$ と置けば、
$ (x+1)(x-y)-(y-1)(x-y) \\ = (x+1)A-(y-1)A \\ = A\{(x+1)-(y-1)\} \\ = A(x+1-y+1) \\ = A(x-y+2) $

$A$ に$(x-y)$ を戻す。
$ A(x-y+2) = (x-y)(x-y+2) $ ・・・(答)


(3)$ (2x-y)(2x-y-6)-16 $

共通な因数はないが、括弧内の一部が同じということは発見してほしい。 試しに、共通する$ 2x-y $ 部分を$A$ と置いてみると、 $A(A-6)-16$ となる。

この状態では何も見えてこないが、展開してみると、 $ A^2-6A-16 $ となる。

これは因数分解できるので、 $ A^2-6A-16 = (A-8)(A+2) = (2x-y-8)(2x-y+2) $ ・・・(答)


(4)$ x^2-4xy+4y^2-3x+6y+2 $

【鉄則】式の一部を、因数分解や共通因数で括りだすと見えてくるパターンもある!

前3つの項… $ x^2-4xy+4y^2 = (x-2y)^2 $ と因数分解でき、
4、5番目の項… $ -3x+6y = -3(x-2y) $ と-3で括れる。

よって与式は、$ x^2-4xy+4y^2-3x+6y+2 = (x-2y)^2-3(x-2y)+2 $ となる。

$ x-2y = A $ と置いて、
$ (x-2y)^2-3(x-2y)+2 = A^2-3A+2 = (A-2)(A-1) $

$A$ に$x-2y$ を戻して、
$ (A-2)(A-1) = (x-2y-2)(x-2y-1) $・・・(答)