【応用】連立方程式の計算問題(中学2年)

次の連立方程式を解きなさい。

$ \begin{cases} 2 \left( x + \displaystyle \frac{1}{6} \right) + 3 \left( y - \displaystyle \frac{1}{7} \right) = 8 \\ 3 \left( x + \displaystyle \frac{1}{6} \right) - 2 \left( y - \displaystyle \frac{1}{7} \right) = -1 \\ \end{cases} $

2005年 関西学院高校

無思考に括弧を展開して計算すると、計算が複雑になり時間がかかる。 問題出題者の意図としては、工夫をして計算できる思考力があるかを試しているのである。

式全体を観察すると、上の式にも下の式にも、共通な部分がある。

【鉄則】共通部分は、1つの文字で置き換えろ!

$ A=x+ \displaystyle \frac{1}{6} $,$ B=y- \displaystyle \frac{1}{7} $ と置くと、与式は以下のように書き換えられる。

$ \begin{cases} 2A+3B = 8 \\ 3A-2B=-1 \end{cases} $

共通部分を文字で置き換えるだけで、簡単な連立方程式に変わった。 これを普通に解くだけでよい。

上式に2を掛け、下式に3を掛けてBの係数を合わせて『加減法』で解く。
$ 4A+6B=16 $ ・・・①
$ 9A-6B=-3 $ ・・・②

①式+②式より、
$ 13A=13 $ ∴ $ A=1 $
①式に、$ A=1 $ を放り込んで、$ B=2 $

$ A=x+ \displaystyle \frac{1}{6} = 1 $ ということだから、 $ x = 1 - \displaystyle \frac{1}{6} = \frac{5}{6} $ ・・・(答)

$ B=y- \displaystyle \frac{1}{7} = 2 $ ということだから、 $ y = 2 + \displaystyle \frac{1}{7} = \frac{15}{7} $・・・(答)