次の連立方程式を解きなさい。
$ \begin{cases} \displaystyle \frac{1}{x} + \frac{2}{y} = 3 \\ x+y=0 \end{cases} $
2004年 桐光学園高校
2つの等式のうち、片方だけが分母に未知数をとるという連立方程式。
分母に未知数をとるという連立方程式の場合、分数の中で共通な部分をひとつの文字で置き換えてやるというのが「鉄則」であった。 しかし、この問題の場合、下の式はとてもシンプルで、またはについて簡単に解くことができる。 だから、ひとつの文字について解き、代入法で対処したほうが早いと判断する。
$ x+y=0 $ より、$ y=-x $ とし、上の式の $y$ に代入し、$y$ を消してやったほうが早い。
左辺= $ \displaystyle \frac{1}{x}+ \frac{2}{y} = \frac{1}{x}+ \frac{2}{-x} = \frac{1}{x}+ \left( - \frac{2}{x} \right) = \frac{1}{x} - \frac{2}{x} $ ということだから、
$ \displaystyle \frac{1}{x} - \frac{2}{x} = - \frac{1}{x} = 3 $
両辺に $x$ を掛けて、両辺を3で割ってやる。
$ - \displaystyle \frac{1}{x} = 3 $ → $ -1=3x $ → $ x = - \displaystyle \frac{1}{3} $・・・(答)
$ x = - \displaystyle \frac{1}{3} $ を $ x+y=0 $ に代入して、$ y = \displaystyle \frac{1}{3} $ ・・・(答)