【基本】平方根(中学3年)

$ x+y= \sqrt{2} $,$ xy= \sqrt{3} $ のとき、$ x^2-xy+y^2 $ の値を求めなさい。

解説

これは「基本対称式」の問題である。
求値式である $ x^2-xy+y^2 $ は「対称式」なので、「基本対称式」を使って書き表すことができる。

【重要】対称式と基本対称式とは?
$ x^2-xy+y^2 = y^2-yx+x^2 $ この式の右辺のように、$ x,y $ を入れ替えても変わらない式のことを「対称式」という。 (入れ替えても等式として成り立つのが確認できるでしょ?!)

対称式の中でも、特に一番シンプルな形である $ x+y $,$ xy $ を「基本対称式」という。

重要な事実は、$ x^2-xy+y^2 $ のような「対称式」は、「基本対称式」である $ x+y $,$ xy $ のみを使って書きかえることができるということ!

計算の詳細

まず、$ x+y $ の2乗を考える。
$ (x+y)^2=x^2+2xy+y^2 $ だから、求値式の $ x^2-xy+y^2 $ は、$ (x+y)^2=x^2+2xy+y^2 $ に、$ -3xy $ を足したものとわかる。

つまり、$ x^2-xy+y^2 = x^2+2xy+y^2-3xy = (x+y)^2-3xy $

$ x^2-xy+y^2 $ を「基本対称式」である $ x+y $ と $ xy $ のみを使って書き表すことができた。あとは、$ x+y $ と $ xy $ に代入すればよい。

$ x^2-xy+y^2 = (x+y)^2-3xy = (\sqrt{2})^2-3 \cdot \sqrt{3} = 2-3 \sqrt{3} $ ・・・(答)

【鉄則】対称式の求値問題は、「基本対称式」を使って書きかえよ!

中学のレベルでは、2変数の「対称式」しか扱わないので、 「基本対称式」は $ x+y $,$ xy $ を覚えておくだけでよい。 2次方程式の分野にも出てくるので重要です。