$ a=3+ \sqrt{2} $ のとき、$ a^2-6a-16 $ の値を求めなさい。
本来、求値問題は、求値式が複雑であり、無思考にそのまま代入して解くと、多大な時間と労力を使ってしまう問題がほとんどである。 しかし、この問題の場合は、特に工夫せずとも、ただ $ a=3+ \sqrt{2} $ を求値式に代入するだけでも、簡単に答えが求まる。
$ a=3+ \sqrt{2} $ を $ a^2-6a-16 $ に、ただ代入するだけ。
$ a^2-6a-16 = (3+ \sqrt{2})^2-6(3+\sqrt{2})-16 \\ = 9+6\sqrt{2}+2-18-6\sqrt{2}-16=9+2-18-16=-23 $
-23が答え。
$ a=3+\sqrt{2} $ の3を左辺に移項し、右辺を無理数だけにする。$ a-3=\sqrt{2} $ これの両辺を2乗し、無理数を無くす。
$ (a-3)^2=(\sqrt{2})^2 $ → $ a^2-6a+9=2 $ → $ a^2-6a+7=0 $
$ a^2-6a+7 $ が「0」であることがわかった。これを利用する。
問題の求値式は $ a^2-6a-16 $ であり、$ a^2-6a+7 $ と $ a^2-6a $ までは同じということに気が付く。 そこで、求値式の $ a^2-6a-16 $ を以下のように書き換える。
$ a^2-6a-16=(a^2-6a+7)-23 $
強引に $ a^2-6a+7 $ を作ってやり、つじつまが合うように-23を加算してやったということ。
$ a^2-6a+7=0 $ だから、$ a^2-6a-16=(a^2-6a+7)-23 = 0-23 = -23 $ ・・・(答)
【ひとこと】
この問題のように求値式が簡単な場合はテクニックは必要ないが、
入試問題では複雑な場合が多く、そのまま代入しては時間を浪費してしまうので、
工夫するテクニックが必要です。