【基本】文章題(中学2年)

12%の食塩水200gが入った容器がある。 まず、この容器から $x$ gの食塩水をくみ出して、次に9%の食塩水 $ \dfrac{x}{2} $ gと水 $ \dfrac{x}{2} $ gを入れてかき混ぜると、 10.5%の食塩水ができるという。このとき、 $x$ の値を求めなさい。

2006年 成蹊高校

解説

食塩水の濃度の公式を確認しておこう。

食塩水の濃度(%)= $ \dfrac{食塩の重さ}{食塩の重さ+水の重さ} \times 100 = \dfrac{食塩の重さ}{食塩水全体の重さ} \times 100 $

公式といっても丸暗記する公式ではなく、意味を理解していればすぐに書ける式である。 要は、食塩水全体の重さにおける食塩の重さの割合である。 百分率(%)で表現したい場合は、食塩の重さを食塩水全体の重さで割ったものに100を掛ければ百分率(%)で表現できる。

【鉄則】食塩水の問題は、食塩の重さに着目して式を立てよ!!

この問題は、容器から $x$ gの食塩水をくみ出して、食塩水 $\dfrac{x}{2}$ gと水 $ \dfrac{x}{2}$ gを入れるといっているので、 最終的に容器の中の食塩水全体の重さは200gに戻る。

12%の食塩水に含まれる食塩の重さは、$ 200 \times 0.12 =24 $(g)である。

最終的に200gに重さが戻った食塩水の濃度が10.5%といっているということは、 その食塩水に含まれる食塩の重さは、$ 200 \times 0.105 =21 $(g)となる。

つまり一連の操作により、3gの食塩が出ていったということがわかる。

解答

「まず、この容器から $x$ gの食塩水をくみ出して」・・・この文から出ていった食塩の重さを式で表してみよう。 この食塩水の濃度は、12%なので、出て行った食塩の重さは、$0.12x$(g)となる。

「次に9%の食塩水 $\dfrac{x}{2}$ gと水 $\dfrac{x}{2}$ gを入れてかき混ぜる」・・・から、 容器に入った食塩の重さを考える。水には食塩が入っていないので無視してよい。 9%の食塩水 $ \dfrac{x}{2} $ gには、$ \dfrac{x}{2} \times 0.09 $(g)の食塩が含まれていることになる。

$0.12x$(g)の食塩が容器から出ていき、$ \dfrac{x}{2} \times 0.09 $(g)の食塩が容器に入ったとき、食塩の重さは、-3(g)変動したということです。

以上より、$ -0.12x+\dfrac{x}{2} \times 0.09=-3 $ → $ -\dfrac{12}{100}x+\dfrac{x}{2}\cdot\dfrac{9}{100}=-3 $ と立式できる。

両辺に200を掛けて分母を払う。

$ 200\left( -\dfrac{12}{100}x + \dfrac{x}{2} \cdot \dfrac{9}{100} \right)=-3 \cdot 200 $  → $ -24x+9x=-600 $  → $ -15x=-600 $

∴ $x=40$(g) ・・・(答)